相続税基礎控除

相続税の基礎控除とは、相続税が課税される際に、課税対象の財産額から控除できる金額のことをいいます。相続税の基礎控除は相続の際に誰にでも適用され、以下の計算式で計算されます。

・相続税の基礎控除の計算方法
3000万+600万×法定相続人の数

例えば、法定相続人が「配偶者」と「子ども1人」であれば、法定相続人は2名なので、4200万円が基礎控除の金額になります。

■どのようなときに相続税の基礎控除が重要となるのか?
相続税の基礎控除は、例えば下記事項を判断する際に重要となります。

①相続税の申告が必要か否か
相続税の申告は、すべての相続財産の金額が基礎控除額を上回ったときに必要となります。
例えば、先ほどの「法定相続人が配偶者と子ども1人」の例で説明すれば、被相続人(亡くなった方)の相続財産が4200万円を超えたときに必要になります。逆に言えば、被相続人(亡くなった方)の相続財産が4200万円を超えなかった場合には申告は必要なく、納税も必要ありません。
なお、相続税の基礎控除以外の控除等を利用して、最終的に納税する相続税の金額が0円になることがありますが、相続税の基礎控除額を全財産の総額が上回っていれば、たとえ支払う税金が0円でも申告は必要となります。

②節税対策
近年はあまり用いられなくなりましたが、相続税の節税方法のひとつとして「法定相続人の数を増やす」という方法があります。法定相続人の数を増やすことで、1人増えるごとに課税対象の財産総額を600万円分減らすことができます。
例えば、孫と養子縁組をすることで子の人数を増やすことなどが考えられます。


■基礎控除以外の控除や特例・非課税枠について
相続税には、基礎控除以外にも様々な特例や控除があります。
例えば、小規模宅地等の特例では、最大80%も宅地の評価額を減額することができ、死亡保険には500万円の非課税枠を設定することができます。相続税の基礎控除をうまく利用して節税することは重要ですが、さまざまな特例や控除を上手に利用して節税することも重要です。


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